アブガルシア ロキサーニパワーシューターのインプレ

2018.6.24

ボディー剛性はどうか

デュラメタルフレームが採用されてるため、軽量化と高剛性を両立しています。

大物を安心して狙っていくためには、メタルボディは必須と言っても良いです。

ボディーが硬いということは、負荷がかかっているときでもすべてのギアがしっかりと噛み合うため、ハンドルを回したときの巻感が良くなります。

ブレーキ性能はどうか

インフィニティブレーキシステムが搭載されています。

マグネット 10 個、遠心ブレーキブロック 4 個の仕様になっています。

これだけ充実したブレーキが搭載されていれば、マグだけ遠心だけで使用することも可能になります。

マグと遠心両方使ってルアーや天候に合わせたベスト設定を出すことも可能です。

シマノやダイワのハイテクブレーキに比べると、昔ながらのマグと遠心の組み合わせに思えるかもしれませんが、案外、オーソドックスなブレーキシステムのほうが飛距離が出て、安定感もあったりします。

耐久性はどうか

パワーシューターということで、ビッグベイトなどのヘビー級ルアーを使用することを想定した機能が搭載されています。

ロキサーニ 7/8 はギアがジュラルミン、アルミですが、パワーシューターはブラスになっています。

ブラスは重量面ではアルミに劣るものの、強度面では有利になります。

大物狙い系リールのギアはほとんどがブラス(真鍮)になっていますので、コスト面だけでブラスになっているわけではありません。

昔のアブリールではクラッチの調子が悪くなりやすかったのですが、デュラクラッチ搭載によって、このあたりの問題が改善されそうです。

ベアリグの中にも外にも撥水コートを施したベアリングが採用されています。

ピニオンギア周りには水が侵入しやすいため、ベアリングの回転性の維持に効果があります。

飛距離はどうか

ベイトリールの飛距離を決める大事な要素の一つがスプール系です。

ビッグシューターコンパクトはラインキャパは十分でしたが、スプール系が 33mm だったため、飛距離的には思ったほど飛ばない感がありました。

ロキサーニパワーシュータは、2mm ほど大きくなっています。

アルミ鍛造製 φ35 mmディープスプール

シマノで多く採用されている 34mm スプールよりも 1mm ほど大きくなっています。

基本的にはスプールが大きいほど飛距離面で有利になりますので、ビッグシューターコンパクトよりも飛距離が稼げそうです。

ロキサーニ 7/8 の方は、「超々ジュラルミン製超軽量 φ33mmSLC スプール」となっていますので、飛距離よりは安定性と軽量化を重視しています。

このスプールをインフィニティブレーキシステムで制御することで、超遠投が可能になりそうな予感がします。

使い勝手はどうか

ロープロファイルリールのため、パーミングしやすいのはあたりませですが、リセスドリールフットを採用することで、高さが抑えられています。

高さが、約 40 mmなので、手の小さい人でも楽にパーミングできそうです。

最大ドラグ力 7Kgを発生するドラグにドラグクリッカー付きです。

ドラグ 3kg でランカークラスのシーバスが余裕で止まる事を考えると、オフショアで超大物を狙うときにも使えそうですね。

実売 1 万 5 千円クラスのリールでドラグクリッカーがついているリールは少ないので、ありがたい装備です。

握りやすいノブに頑丈なハンドルアームがウィンチのごとく巻き上げることを想定している作りであると想像できます。

ビッグシューターコンパクトのハンドルに酷似しています。

重量があるため、高強度なカーボン製のものに交換するとかなり軽量化できそうです。

バットガイドでもなくリール本体でもない場所にルアーが掛けられる。

こうった専用ギミックが案外便利だったりしますね。

普段は収納しておけるので、じゃまになることはなさそうです。

ビッグシューターよりも 3g ほど重たいですが、これは価格面を考えると致し方ないかもしれません。

ロキサーニパワーシューターのほうがスプール径が大きいことと、ブレーキシステムの違いがあるので、3g 程度しか重量が上がってないことに驚くところかもしれません。

同程度のパワーを持った他のメーカー製リールと比べると、239g は圧倒的に軽いと言ってもいいでしょう。

ギア比は、8.0:1 とビッグシューターコンパクトとおなじギア比ですが、スプールが多いため、ビッグシューターコンパクトの 83cm と比べて、5cm ほど巻取り量が増えています。

ベイトタックルを使ったベイトショアジギングにも、十分使えそうな巻取量になっています。

まとめ

アブの最近機能がふんだんに投入されていて、ランカークラスの大物と渡り合えるパワーを持ち合わせている。

それが、実売 1 万 5 千円程度で手に入ります。

これだけのハイコストパフォーマンスリールは、他のメーカーでは中々見つけられませんね。